環境計量士(騒音・振動関係)

受験記

受験動機

環境に興味を持ち、公害防止管理者を受験して、大気一種、ダイオキシン関係に合格しました。いくつか取得すると、より環境系の資格に興味が出る物です。ちょっと探してみたところ、環境計量士が割と試験範囲がラップしていることが分かりました。

環境計量士は濃度関係と振動・騒音関係の2種類があり、共通科目が2科目、専門科目が2科目あります。どんなものかと本屋に行って過去問を確認したところ、共通科目は細かい数字や似た単語が多く暗記しにくそうです。また、専門科目も範囲が広く深く難しそうです。私は物理は得意ですが、化学は大の苦手です。そんなわけで、共通科目に力を入れられるように、化学の知識が必要な濃度関係ではなく、物理の知識が必要な騒音・振動関係を受験することにしました。受験者数を見ると、濃度関係の受験者が圧倒的に多いので、仕事にはこっちのほうが必要だとは思うのですが、計量業界に入る予定は全くありませんし。

試験内容

騒音・振動関係の試験科目は、共通科目が2科目、専門科目が2科目で、共通科目で合計6割以上かつ専門科目で合計5〜6割(年度ごとに変動)を取る必要があります。

ネットで調べたところでは、環物の範囲が広いため苦手とする人が多いみたいです。

受験記(1年目)

とりあえず物理は得意な方なので、2週間前から勉強を開始しました。……したものの始めるのが遅すぎることに気づく(汗)。計量は簡単な暗記なのでそこまで難しくありません。環物(というか物理)は得意なため、軽く過去問を流すだけで済ませます(範囲が広すぎて、短時間だと対策のしようがないのもありますが)。問題は残りの2科目です。

計量は似た単語や細かい数字が多すぎて、短時間で覚えるとごちゃ混ぜになって厳しいです。例を挙げると、「指定検定機関と指定校正機関と指定定期検査機関と指定計量証明検査機関と特定計量証明認定機関」とか。もう少し区別しやすい名前を付けて欲しい……。環音も細かい数字が多いです。また、デシベル計算が多くて計算に時間がかかるため、勉強の時間が足りなくなりがちです。

使用テキストは、時間がないため過去問のみ。共通科目はコロナ社の「一般計量士・環境計量士国家試験問題解答と解説 法規・管理」を使用しました。また、専門科目はしらかば出版社の「環境計量士国家試験(騒音・振動関係)精選問題集傾向と対策」を使用しました。それぞれ3年、5年分の過去問がまとまっており、後述する日本環境測定分析協会出版の「環境計量士国家試験問題の正解と解説」よりコストパフォーマンスが良いのです。ただし、それぞれ3年、5年ごとにしか出版されないため、受験するタイミングによっては古い過去問しか解けないという大きな問題があります。また、振動・騒音関係については受験者が少ないせいか、新しい本が出版されない可能性が高かったりします。

過去問3年分を2周したところで試験日に。あまり自信はありませんが、とりあえず試験を受けました。……まあ、見出しに「1年目」と書いていることから分かるとおり、不合格だったんですが。自己採点したところ、共通科目で6割とれていませんでした。計量はまだ良かったんですが、法規の理解が不十分でした。前述の通り、似た単語や細かい数字が多いため、共通科目に最低でも2週間は費やさないと厳しいという印象です。

受験記(2年目)

前年度に共通科目を落としたことを反省して、一ヶ月前から勉強を開始。

使用テキストは前年度使用した本と併せて、日本環境測定分析協会出版の「環境計量士国家試験問題の正解と解説」(通称黄本)を数冊購入しました。この本は最新の1年分の問題が載っており、コロナ社等の過去問に最新の問題が載っていない場合は購入必須だと思います。ただ、本当に1年分しか載っていないため、複数年分必要な場合は、Amazonその他のショップを探し回る羽目になりますが……。

試験日当日。まずは対策のしようがない環物ですが、6割取れれば良いなあという感じでテンションが下がる。続いて環音ですが、計算問題が多く、デシベル値の足し算を概算で解いても見直す時間が全く取れませんでした。これから受験される方は、正攻法で解く方法と概算で解く方法の両方を覚えないと相当厳しそうと思います。

昼を挟んで、法規、計量と続きます。これらは暗記がメインのため、時間が足りないということもなく、範囲も(環物に比べたら)狭いため、しっかりと勉強しておけばそこまで苦戦しないのではないかと思います。

試験後

公式の解答で自己採点したところ、それぞれ25点満点中、環物19点、環音17点、法規21点、管理23点で問題なく合格ラインを超えそうです。共通科目は前年度の反省を活かした結果、8割強の得点。前年度、ちゃんと勉強しておけば良かった……。環物は6割取れれば良いかと思っていたところ、まさかの7割強。マークシート運が良かったのかな。環音より環物の得点が高い人はネットを見る限りでは少数派な気がします。

ところで、この試験。願書の提出が10月中で試験日が3月。そして結果発表はさらに2ヶ月強後の5月末。お役所仕事ってスバラシイデスネ。専門科目がボーダーライン上の方は、合格発表までの2ヶ月強、中々落ち着かないのではないかと思います。

さて、5月末にウェブサイト上で合格者一覧がアップされ、問題なく合格していました。合格率は約17%でした。ちなみに濃度関係は約12%。同じ環境計量士なのに、この難易度の差はいったいなんなんでしょうか……。

合格証書は茂木経済産業大臣の自筆が印刷されており、なんとなく格調高いです。ただ、できればサインペンでなく筆ペンで書いて欲しかったなあ。

公式

最低限必要な公式等をメモしていたので、清書したやつをアップしておきます。

状況

  1. 2012年初旬までに、大気関係第一種、ダイオキシン関係公害防止管理者試験に合格。
  2. 2012年初旬に環境計量士(騒音・振動関係)を受験したものの、共通科目を落として不合格。
  3. 2012年下旬に、騒音・振動関係公害防止管理者試験に合格。
  4. 2013年初旬に再受験して、合格。
  5. 2013年現在、環境計量講習は受けていないため、未登録。
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最終更新日:2013-11-02
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